渦の先

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渦の先

ジュルッ・・・ ほっぺをまた何かが伝った。 目を開けると、そこには、大きな ラディがいた。 いつの間にこんなに大きくなったんだ? ラディの舌が、僕の頬を覆った。 「くすぐったいよ。ラディ、やめて」 不思議なことに、言葉が出てこない。 ラディは、お構いなしに、僕を舐め回す。 僕の小さな手や、足まで隅々まで舐め回す。 『小さな・・・!?』 「嘘だろ、おい」 僕は自分の身体を見渡した。 『オギャー、オギャーー』 そこには、泣くことしか出来ない 小さな僕がいた。
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