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甘い香りがする美夕の全てを、今は欲しくてたまらない。
この感情の行き場などもうどこにもない。
後には引けないところまで来てしまっていたのだ。
唇を離すと美夕は水面から上がったかのように息を取り込んだ。
そして叫ぶ。
「兄さん、お願いやめて。わたしは、わたしは、あはあっ、ああんっ」
白い躰が一際大きく跳ねた。
貴臣は瞬時に美夕の腰を高く上げ、クリトリスを吸い上げた。
美夕は背中を大きく弓なりに反らせ首を振る。
「あんんんっ、いやあっ」
どうしようもない感情と、迷いと戸惑いと、困惑の感情がぶつかり合い、火花を散らす。
抗おうと伸ばした手は掴まれ、熱が躰を貫いていく。
「美夕、ほら」
「んあんっ」
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