父の言

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「いやっだめっ、ダメなの、兄さんっ」  美夕は首を振り、悶え、貴臣を離そうとしながら必死に訴える。 「お義父さんから聞いたの。兄さんが、わたしを助けてくれる為にお義父さんにお願いしたって。ありがとうって言わせて欲しいから。素直に心から、兄さんにありがとうって言いたいから。兄さんを嫌いになりたくないの!」  貴臣の手が刹那、止まった。 美夕からは表情が見えない。  兄さん? 美夕の呼ぼうとした声は、貴臣の低い声に覆われた。 「嫌いに、なれよ」 「え?」 「嫌いになれ、美夕! 俺の事を、嫌いに!」 「にいさん、いやあーーっ」  美夕の身体を纏っていた全てのものを、貴臣は乱暴に剥ぎ取った。 「兄さん、やめてっ」  抗おうとする手を簡単に片手で掴み押さえつけた貴臣は、美夕の足を大きく開かせた。 濡れて光る蜜の口が襞を妖しく震わせていた。
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