私の彼は数学者

6/9
前へ
/9ページ
次へ
「…40+60は?」 彼は私の憤りを無視してそう言った。 「…はぁ?」 「40+60は?何になる?」 「やっぱり馬鹿にしてるの?」 「いいから答えてくれ」 そう言われ、私は怒りながらも渋々答えた。 40+60=… 「…100」 「そうだ」 彼は満足そうに笑った。 「先程も言ったように、100と言う数字は完璧な数字だ」 …何か話が戻った。 「それで?」 「…まだ分からないのか。君の40と、僕の60を足せば、100だ」 「…何が言いたいの?」 私はいつかしたのと同じ質問をした。 彼は、笑ってそれに答えた。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加