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私の言葉に、米倉は、
「…」
と、言葉もなかった。
少し置いて、
「…だから、会社の金も横領して…と言いたいのですね…」
と、米倉は言った。
私は、
「…ハイ…」
と、言おうとしたが、それをはっきり口にするのも、悪いと思って、黙って、首を縦に振って、頷いた。
米倉は私の言葉に、難しい顔をして、考え込んだ。
私は米倉になんと言葉をかけていいか、わからないものだから、米倉が口を開くまで、待った。
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