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私はスマホに手をのばした。そこにはアヤと撮った写真が大量に保存されていた。どれも弾けるような笑顔ばかりだ。
私は立ち上がり、窓の外を見た。夕暮れがはじまっていた。
私はうーんと伸びをし、アヤのことを考えた。
17歳の若さで逝ってしまったアヤ。アヤが最後に何を考えていたのかはわからない。けれど。
アヤにも、短かったけれど幸福に過ごした日々があった。私や家族や、クラスメート達と過ごした幸福な時間。弾けるような笑顔がそれを物語る。
けっして悲しみの海に沈んでいったわけじゃない。きっと。
そう考えると、心の中がほわっと暖まる気がした。
アヤ、私達幸せだったね。いままでありがとう。けっしてアヤのこと忘れないよ。
私は一度だけまぶたをキュッと閉じた。
アヤの弾ける笑顔の残像が、そこには残っていた。
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