第1章 少女、迷い込む
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目を覚ますと、鬱蒼とした森の中にいた。 「‥‥‥なに、ここ」 何拍か遅れて、呆然と呟く。見上げれば暗い夜空に満月が煌々と輝いていた。耳を澄ませば、何かの動物だろうか。鳴き声がかすかに聞こえてくる。 「ええっと、ほんとなに?」 ここに至るまでの経緯を思い出す。 夜の街を歩いていた。ふと路地裏に目が行った。どことなく魅力的なものを感じ、引き寄せられるように足を踏み入れれば、いつのまにやら森の中。
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