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それでね。僕が伝えたいのはここからなんだ。
君はさ、何のために鍛えられて、何のために教育を受けてきたの?」
「………勇者に、なるため」
「そう!それおかしくない?
真実を知った今、おかしいと思わない?村のみんなは、君を肥えさせて殺そうとして……それも喜んでやってたんだよ?」
「……村人が真実を知らないなら仕方ないだろ?」
「だからこそっ!真実を知らせようよ!君みたいな、本当の意味での犠牲者を、僕はもう見たくないんだ!
僕はもうすぐ死ぬ。魔王に殺される。魔王の指名は最初から君だったけど、君を連れていかなかったからね。僕は頭の良くて意思のある君を生かしておきたかったの。僕は次の国家集会で公開処刑される。その時に君にやってほしいことがあるんだ……」
俺は計画を聞いた。この国を変えるために頷いた。無茶だろうが、やるしかなかった。
その計画を上手く実行するため、俺はお忍びで来る天使と何度も打ち合わせをした。準備は完璧だ。
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