クリスマスイブの日記

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 13  閑話  結論から言うと、今こうして当時の記録を書けているということは、無事に解決したことになる。それならわざわざ記録に残さなくても良いのではと思うかもしれないが、僕がこれを書いている理由は他にある。  この日記を書いている今日は、十二月二十四日。クリスマスイブだ。去年は好美と一緒にイルミネーションを楽しんだが、今年は子供が生まれたので家でパーティーをした。  ケーキを食べ、クリスマス番組を見て、かわいい子供の面倒を見て……とても充実した一日だったと思う。  あと十分くらいで日付が変わる。好美達はぐっすり寝ている。僕はデスクライトの光を頼りに日記を書いているのだが、書き終わったらすぐ寝るわけではない。寝てはいけないのだ。  実は、さっきからカランカランと音が聞こえている。最初は窓の下に空き缶が転がってきたと思った。  でも、すぐに思い直した。昨日は大雪だった。空き缶が転がる音は雪に吸収されてしまう。  これはおかしい。少しだけカーテンを開けて外の様子を見たが、大量の雪のせいで音が鳴る余地がない。強い風が吹いているわけでもない。  不可解な状況だが、僕には一つだけ覚えがある。似たような音を春頃に侵入した廃墟で聴いたのだ。  今からその時の記憶を手繰り寄せる。  日記を最後まで書き終わった後、何が起きるかは想像がつかない。明日の朝日を拝めると良いが。
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