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僕と仲良くしてるのも見つかるとまた何かされるかもしれないからって内緒でいつもうちに来てくれたんだ。
雅貴君は宇宙が大好きで、天体関係、惑星とかについても詳しいんだけど、UFOとか宇宙人とかも本当に好きみたいで。
僕がUFOを見たことあるって言ったら色々話して聞かせてくれたんだ。
こんな話、いつもバカにされたり嘘つき呼ばわりされたりしてたからさ。
真剣に聞いてくれて嬉しかったし、やっぱり地球以外にも人がいるんだなって確信出来て安心した。
僕は本を買ったりネットも出来ないから全然情報知らなくて。
UFOは呼んだら来てくれるって訳じゃないんだけど、僕と一緒にいる時何回か姿を見せてくれて雅貴君大興奮してたな。
子供みたいにはしゃいでた。
全部雅貴君のお父さんに話すよ。
お金はいらない。
僕のためにやってくれたんだって。
雅貴君の優しさなんだって。
引っ越しが出来る、弟にサッカーをさせてあげられるって目の前のことしか見えなくて、雅貴君に乗っかった僕が悪いんだ。
でも、雅貴君のお父さんが雅貴君を信じてるって分かったのは嬉しかった。
あの人は俺のことなんかどうでもいいんだ、なんて言ってたから。
お父さんは何があっても自分の味方だって分かって雅貴君も嬉しかったんじゃないかな。
思った通りにことが進まなくって、母さんには余計なお金を払わせて負担をかけただけになっちゃって……。
雅貴君とも連絡がとれないし、どうしたらいいのか分からなくなって、UFOから励ましてくれる故郷の仲間だけが心の拠り所だったんだけど、江君のおかげでやっと決心がついたよ。
ありがとう。
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