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シノブは相変わらずだった。
無言で楽屋の隅に座り、「禁煙」と書かれたプレートを正面に見据えて・・・
一人煙草をふかしている。
完全に未成年だが・・・メンバーもオーナーも何も言わない。
白い煙を吐いて、目を細める仕草。
同じ様に見えるが、その眼差しは確実に数ヶ月前とは違う。
殺気と警戒に満ちた、「あの頃」とは・・・
それが皆にとっては何より嬉しかった。
「し~の~ぶぅ~~ちゃぁ~~~~~ん♪」
オーナーが隣に座る。
シノブはちらりと視線を向けただけで、何も言わない。
「あのねぇ、お願い聞いて欲しいんだけどなっ」
「・・・・50過ぎたおっさんが、気持ち悪い声出すなよ」
失礼極まりない言葉だが、どうやらいつもの事らしい。
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