応報

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応報

不景気で、ようやく就けた職場だというのに、あのクソ上司のおかげですべて台無しになった。 そりゃ、研修中は俺もミスをして迷惑をかけた。 だから、何とか頑張ってお荷物にならないように先輩に教えを乞いながら、早く一人前になれるように努力した。 その甲斐もあって、俺は少しずつだがミスが減っていった。 だが、あの上司はいつもイライラしている様子で、当てつけのように俺に、愚図だの、仕事が遅いだと文句を言って来た。 挙句に、「お前は役立たずだ」「使えない奴」だの罵ってきた。 毎日、毎日。 次第に俺はあいつの声、言葉に蝕まれた。 そのうち会社以外の場所でも、あいつの顔や声が聞こえるような幻覚や幻聴に悩まされるようになった。 限界だった。 俺は仕事を辞めた。
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