いつかあの日を取り返してやる

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 ああ、そうそう、ぼくも彼に刺激を受けて最近音楽を創るようになったんだ。これまたきみに歌を聴いてもらえないのが残念だけれど。  なんとかこのすべての音楽表現が規制されてしまった世界で、音楽を愛し続けていきたいんだ。たとえ音楽が、ぼくひとりの頭の中にしか存在しないものになったとしても。  いいや、ぼくの頭の中だけじゃなかったね。人間だったらぼくとシュラミ、そしてドミニカ、きみを加えた三人の頭の中にさえ音楽が残っていれば、ぼくはそれで満足さ。
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