第1話 初恋

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水曜日の朝。 寮の前で待ち合わせして4人でコンビニへ向かった。 入り口から中の様子を伺うと、彼がレジで釣り銭の補充をしているのが見えた。 「あっ…右のレジの………」 「えっ?あの人?」 「超かっこいいじゃん!」 「でもナナのイメージじゃない!」 「だよね!ナナのことだから、何ていうか…金髪のヤンキーみたいな感じと思ってたよ。」 3人は勝手に盛り上がりながら、一緒に中まで着いてきた。 私はいつものように、お茶とメロンパンを買った。 気になることを口に出したからなのか、前にも増してドキドキする。 コンビニを出るやいなや、3人の暴走が始まった。 「彼女いるのかな?」 「あれだけかっこいいからモテるだろうね。」 「ナナ、頑張れ~!」 「彼女いるなら奪っちゃえ~!」 この後も3人は終日、妄想で暴走していた。
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