第1話 初恋

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この日は3人の暴走に少し疲れたからなのか、 無意識に1人、久しぶりの東浜海浜公園に向かった。 5月も下旬に差し掛かっていたので陽が長く、夕陽で海面がキラキラしていた。 すぐ後ろの公園ではいつも通りガッくんたちがバスケをしている。 その様子をじっと見ていると、ハルくんと目が合ったので手を振った。 しばらくすると、ハルくんが私の元へやってきた。 「ナナちゃん久しぶりだね。」 「お久しぶりです。」 「ナナちゃん1人? せっかくだし、一緒にバスケしない? 適当に遊んでるだけだし。」 「私、邪魔になりそうだけど…。 それにスカートなので(^^;;」 学校帰りだから、制服にローファー。 それに長い髪は下ろしたまま。 とても運動なんて出来る格好ではない。 気づくと、ガッくんとソウくんもハルくんの横に立っていた。 「寮そこじゃん。 着替えておいでよ。 あ、それに今日ガクん家で焼肉だから、そのまま来ればいいよ。 ね、ガク!」 「うん。ナナは強制参加。 お母さんもナナに会いたがってるし。」 そんなこんな寮に一度帰り、ショートパンツにTシャツにスニーカーというスタイルに着替え、長い髪は高い位置でお団子にセットして公園に戻った。 1時間ほどバスケをして、ガッくんの家にみんなで移動した。
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