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「ナナ、久しぶり!
ナナも呼ぼうと思ってたとこだったのよ」
キョンちゃんは、私の姿を見つけた瞬間、そう言って私に駆け寄った。
「たまたま東浜にいたら、ハルくんが見つけて声かけくれたの。」
「ハル、ありがとね。
そういえば今日ナツくんは?」
「ナツはマレさんたちと飲み行くらしいよ。」
「あら、そうなの?
マレくんたちもまとめて連れてくればいいのに。
ナツくん、帰国してからまだ顔出してくれてないじゃないの。」
キョンちゃんは、残念そうにそう言った。
会話の流れから、ナツくんとマレくんはガッくんの先輩のようだ。
キョンちゃんとおじさんが社交的なので、ガッくんの家はよく溜まり場になっていた。
だからキョンちゃんもおじさんも、ガッくんの友達やサッカー関係の仲間たちはほとんど知っているようだった。
こういうの、なんかいいな。
本当にガッくんの妹だったら楽しいだろうな。
そんなことがふと過ぎり、少しだけ私はしんみりとしてしまった。
リビングに入ると、おじさんがすでに肉を焼きながら食べていた。
私たちも席につき、乾杯して肉に箸をのばす。
お肉大好きで、なにげに大食いな私は、
「ナナちゃんって意外と食べるんだね。
少食なのかと思ってた。」
と、みんなに驚かれ、お皿に次々と肉が置かれた。
酔っ払いのハルくんに勧められ、少しだけお酒も飲んだ。
私、お酒は結構強いみたいだ。
(未成年の飲酒は法律で禁止されています)
お酒を飲んでしまったので、この日はみんなと一緒に泊めてもらうことになった。
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