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その次の月曜日。
「おはよう!」
「おはよう…ナナ!?
なにがあったの?」
私を見るなり驚く友人たち。
「爽やかになったじゃん♪
そっちがいいよー。」
「ヤンキー臭抜けたね!」
「ナナ可愛くなった!」
みんなの反応を見たあかりは、
「よかったね、好評で♪」
と私の肩をこっそり叩いた。
イメチェンは思いのほか好評☆
そう、私はオレンジ色のプリン頭を落ち着いたダークブラウンに染め、
腰まであった髪を肩の少し下くらいのセミロングまで切ったのだ。
あと、アイメイクを少しナチュラルなものに変えた。
そしてこの日の夜、ドキドキしながら例のコンビニへ。
中に入ると、彼はだるそうにレジに立っていた。
いつも通りメロンパンと飲み物を手に取り彼のいるレジへ向かう。
ドキドキしながら顔を上げると…
彼を見上げるとばっちりと目が合った。
「あ………」
2人、声が重なった。
しかし私は緊張して、それ以上なにも言葉が出てこない。
すると袋詰めを終えた彼が口を開いた。
「髪、切ったよね?
だいぶ雰囲気変わったから、一瞬誰かと思ったよ。」
…えっ!?
彼、私のこと覚えててくれたの??
少しだけ期待はしていたみたいだけど、声をかけてくれるなんて思ってもいなかったので、私は嬉しくてびっくりして、上手く言葉が出てこない。
「あ…はい。
入学式からそのままだったので………。」
ドキドキの音、聞こえてないよね?
彼はニコッと微笑むと、いつも通りに会計を済ませた。
そして、
「いつもありがとね。」
そう言って商品を渡してくれた。
「あ…ありがとうございます。」
緊張しながら笑顔を作り、コンビニを後にした。
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