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ご飯を食べ終わり、キョンちゃんとともにお皿を片付けると、テーブルにはグラスと缶ビールとコーラが置かれた。
「今日は泊まっていくのよね?」
「うん、外泊届け出してきたよ。」
ガッくんがこっちを見ていたので、私は目配せをした。
「泊まってくならさ、ちょっと2人で散歩行かない?」
私が頷くと、キョンちゃんはガッくんをジロリと睨んだ。
「二人で散歩って…気をつけるのよ!
ナナはまだ高校生、しかも15歳なんだからね!」
何かあったらすぐ連絡するよ、と告げて、いつもの東浜の方へとガッくんと2人歩いた。
梅雨の終わりの空にはうっすらと星が輝いている。
「それで…ナナの話聞かなきゃだったね。」
「うん…。
えっと、何から話せばいいのかな。
あのね…失恋したって言っても、告白したとか付き合ってたとかじゃなくって。」
初めてガッくんにコンビニの彼のことを話した。
連絡先を渡したけど音沙汰がないこととか。
「ナナが好きになったやつとか見てみたかったなぁ。
それで、どんなやつなん?」
「別に見なくていいよ。
えっとね、、見た感じガッくんくらいの歳かな?
4月になってから見るようになったから、1年生じゃないかと思う。」
「1年生かぁ…うちの大学かな?」
「寮のすぐ近くだから、海南大じゃないかな。それか短大か…。」
私がそう言うと、ガッくんは何か閃いたように、手をパンっと合わせた。
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