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私と彼は思わず顔を見合わせた。
ランとモモコも驚いた顔をしている。
「ナナ、この人が前に話したナツさん。
……もしかして知り合い?」
今度はガッくんが、私と彼を交互に見た。
「あ、うん…。
ちょっと…ね………」
私は取り乱していて、肝心なことをすっかり忘れていた。
「そういえばナナちゃんって、ガクに用があったんじゃないの?」
ハルくんの一言に我に返った。
「あっ!いけない!!
そうだった!!
ガッくん携帯家に忘れてるでしょ?
さっきキョンちゃんからね、今日はうちのお母さんとご飯食べに行くから、5時半までには帰ってきてって伝えてって電話あったよ。」
「そーだった!
今日ユウちゃん来るんだったな。」
「そうそう。
じゃあ、また夕方ね。
ハルくんたちもありがとう。」
顔に出さないように頑張ったけれど、心臓バクバク。
あの人が噂のナツさん、
ハルくんのお兄ちゃんだったなんて……。
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