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誰だろう!?
通話ボタンを押すか迷っていると、電話は切れた。
…と思ったら、再び音楽が流れ出す。
私は恐る恐る電話を取った。
「もしもし?」
「……………」
何も言わない。
間違い電話かな。
そう思い、切ろうとしたときだった。
「ナナミ…ちゃん…?」
聞き覚えのある優しい声が、私の名前を呼んだ。
「えっ…?どちら様ですか?」
一瞬だけ間があくと、電話の向こうの彼は、少し緊張した声で話し始めた。
「如月です…如月夏樹。
分かるかな?
さっき東浜でガクたちと一緒にいた…」
思わず耳を疑った。
キサラギ…ハルくんと同じ名字?
あの、ナツさん!?
「えっと…如月さんって、
ハルくんのお兄ちゃんのナツさん?」
「うん、そうだよ。」
電話の向こうの相手がナツさんだと思うと、携帯を持つ手が震えた。
私が何も言えずにいると、ナツさんは続けた。
「ナナミちゃん。
さっきの場所、、公園の前にいるんだけど…今から会えない?」
「えっ………?」
「ガクの家行くの、5時半だよね?
それまで会えないかな?」
ナツさんに会うの?
今から?
私はついさっきまでの現実とかけ離れている出来事に、うまく頭が回らない。
「………はい。
すぐ行きます……」
反射的に、私はナツさんにそう返事をした。
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