躁状態

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本屋に行き、カレンダーを買った。 夜になって、元総務の新田さんから 電話がかかってきた。 「こんばんわ。電話遅くなってごめんね。 るみちゃんとはどんな感じなの?」 「1回告白してだめでした。」 「まだあきらめられないんだよね?」 「そうです。」 「私がセッティングするより、たけくんの 気持ちを伝えたほうがいいと思う。」 「電話でですか?」 「電話でもいいと思う。」 「連絡先を消してしまったんですよ。 でも松村さんに聞いてみます。」 「ちゃんと気持ちを伝えるんだよ。」 「わかりました。ありがとうございます。」 電話を切って松村さんに電話した。 「あの~、るみちゃんに告白したいんで 連絡先おしえてもらえませんか?」 「今日は寝るから明日にしてくれ。」 「わかりました。」 10時半をまわっていたから、 遅い時間ではあった。 でもどうしても告白したくて ラインがあることを思い出した。 電話したがでてくれなかったから、 メールで告白することにした。 2時間くらい内容を考えて送った。 『前にも言ったけど、るみちゃんの ことが好きなんだ。』 既読にならずさらに続けた。 今日買ったカレンダーの写真を 何枚か撮り、写真を立て続けに メールした。 『この写真の所にるみちゃんと 行きたい。』 しかし既読にならない。 もうこわいものはなかった。 自分がすべて正しいと思っていた。 むきになり何度も何度もメールした。 20通は越えていただろう。 夜中の2時を過ぎており、 あとは神頼みだと思い、 歩いて近くの神社に向かった。 暗くてこわかったが 「大丈夫、大丈夫、俺は無敵だ! るみちゃんから返事がきて 付き合える。」 と、何度も何度も念じながら 神社に向かった。1つ目の神社につき 1万円を賽銭箱にいれた。 「るみちゃんと付き合えますように。 るみちゃんと付き合えますように。 るみちゃんと付き合えますように。」 と、祈って1つ目の神社をあとにし、 2つ目の神社に向かった。 「俺は無敵だ! るみちゃんと付き合える。」 と、念じながら。 神社につき、1万円はなかったので、 千円を賽銭箱にいれた。 「るみちゃんと付き合えますように。 るみちゃんと付き合えますように。 るみちゃんと付き合えますように。」 と、祈って神社をあとにした。
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