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涙の夜
ーあ、さっきの冒険じゃなかったな。
ーたしかにwwお前、〇んのすけかよ。
ー〇んのすけって、おい!切れるぞ!
ーほいほい、さっさと続けろよ、くそごり。
ーくそごりとは.....あん!?やんのかオラオラ!
ー仕方ない、俺がかわりに話をしよう。
「雄飛の技って、何だろうね。」
ユキがつぶやいた。
あおいとあきらは首をかしげている。
「ま、そのうち分かるさ。そのうち。」
あきらはてきとうに答えた。
「そのうちって、おい。」
あおいがあきらに殴りかかった。
「もう、夜だなぁ。寝るか。」
雄飛がぼうと言った。
「そうだね。もう夜11時前だし。」
そうユキが言うと、全員が同時に大きなあくびをした。
「ユキはあっちで寝て。女子だから。」
あきらが言った。
「いいよ。あんたたちといると、たぶん寝れないから。」
ユキはあきらの指された場所に行って、ぴしゃりとふすまをしめた。
「なんかあいつ、このごろ冷たくなってきてない?」
雄飛が言った。あおいとあきらは、「うんうん。」とうなずいた。
「ま、もう寝ようぜ。」
あおいが言った。
ぐごぁー、ぐごぁー。
男子たちは、もう寝たか。
ユキは思った。
ユキは、さっき雄飛が言っていたことを思い出し、涙がでそうになった。
そんなに、冷たいかなぁ。
ユキが泣きそうになった、涙の夜の出来事だった。
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