初代ネコ

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
さかのぼること数年前、私の家に、一匹のオスのキジトラネコがやってきました。 事情があって、私の家に来たのです。 がっ…! すでに成人していたネコだったせいか、家族の中で1番年下だった私に対し、ライバル心を抱いていました。 手を伸ばせば、ツメで引っかかれる。 抱っこすると、強烈な前足パンチがアゴにヒット★ でも私の側に、いつも一緒にいてくれたネコでした。 …しかし未だに解せないことが、1つあります。 それはネコの反応です。 ウチに女性客が来ると、まさに猫撫で声をあげて、近寄ります。 そして撫でてもらって、満足気♪ …ところがコレが男性客だと、毛を逆立て、身構える始末。 絶対に触らせません。 ……ようするに、女好きのネコなんですね。 あっ、ちなみに小さな子供もキライです。 理由は本気で追いかけてくるから。 それならば…私に対しての、反応は? 触らせはしないですが、近くにはいました。 気付くといっつも目に届く所にいましたから。 近付くではなく、けれど遠ざかるわけでもない。 一定の距離感を保ちながら、私の側にいてくれたネコ。 …つまり、あのネコは私を女性と認識していなかったってことでしょうね。 でもまあ、良いケンカ相手として見られていたようです。 そんな女好きなネコが私の側から去ってしまって、早2年。 今では男女問わず懐きやすい2匹のネコが、私の近くにいます。 <終わり>
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!