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あ、葉名になってる、と思いながら、葉名は笑って言った。
「その先の商店街のお花屋さんなんですよ。
今度ご案内しま……」
そこまで言ったとき、背後に不穏な気配を感じた。
振り返ると、悪王子が立っていた。
「桐島。
昨日のミスにより、ちょっと言いたいことがある。
来い」
いきなり、そんなことを言い、准はさっさと社長室に入っていってしまった。
「……ねえ、あんた、またなんかやった?」
と涼子が言ってくる。
「また、はいりませんよ、三浦さん……」
いや、いるかな? と思いつつ、パタン、と閉まってしまった社長室の扉を葉名は眺めた。
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