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「誰でもいいんだ、結婚しろ。
この中のお嬢さんたちなら、間違いはない」
他人が見て、間違いのない相手だと思う相手は、往々にして間違いなような気がするが、と思いながらも、葉名は黙って、准を見ていた。
写真を眺めている准が顔を上げたら、お茶をどうするか、指示を仰ごう、と思ったのだ。
そのとき、ふっと顔を上げた准が、こちらを見た。
なんだ、お前か、という顔をする。
はい、お前です、と思いながら、
「社長、お茶を――」
と葉名が言いかけたとき、准が言った。
「誰でもいいんですよね?」
会長に確認するように准は、そう訊く。
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