真夜中

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「突然死の直後って、ああなるのよ。だから自分が死んだことがなかなか理解できない」 「オレ達から説明しちゃダメなのかよ?」 「前にも言ったと思うけど、ムリよ。美羽は結構頑固者だし、自然と諦めるように促すことしかできないわ。その上で、改めて説明した方が一番平和的よ」 「はあ…。面倒な同級生だな」 「それを言うなら雨流だってそうじゃない。とっくに旅立てるのに、いつまで学校に来てんのよ?」 「地縛霊になった摩耶に言われたくない。つーか先生まで何だよ?」 「ワシは先生、だからな」 雨流は頭をかき、深く息を吐いた。 「ったく…。アイツの周りに声をかけるヤツがこんなにいたら、諦めるまで時間がかかりそうだな」 「まっ、根気強く付き合ってあげましょうよ。どーせ他にやることなんてアタシ達にはないんだし」 「…だな。せめて成仏する時は、一緒にいてやるか」 三人はそろって夜の街を見た。 ―今こうしている間にも、美羽のようなモノが生まれていることを感じながら…。 【終わり】
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