遠出はお好きですか

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今日はこのまま休み、翌朝からリスタントに帰ることにした。 「今日はこのまま何事もなく過ごせればいいですね。」 「お前、そんなフラグみたいなこと言うなよ。」 「フラグ?何のことですか?」 「いや、何でもない。」 「ソーマは時々変なことを言うのです。」 マノンとイリスが変な目で俺を見る。 「それより、リスタントに戻ったらクエストはちょっと休んでいいか?工房でまた作りたいものがあるんだ。」 「構いませんよ。その間はマノンと二人でクエストを消化しますから。」 「マノンも頑張るのです。お金を貯めて、美味しいものを食べるのです。」 今回のクエストの報酬はそこそこの額になる。これまでの報酬や洞窟で見つけた宝を考えれば、いい金額になってると思うんだが、イリスの目標額とは、一体どれほどなんだろうか。 「クエストもいいけど、たまには身体を休めたほうが良いぞ?」 「その辺は心配しなくても大丈夫です。ちゃんと休むときは休んでますし、マノンにも無理はさせません。」 「マノンも無理はしてないのです。今回も行く前は少し不安でしたが、とても楽しいクエストになったのです。」 「俺はヒヤヒヤしたけどな。マノンの方がよっぽど肝が据わってるな。」 「そうではなく、こうしてみんなと何かをするというのがとても新鮮で良かったのです。」 マノンはニコニコしながら言った。今まで一人でいることの方が多かったのだろうか、マノンは俺達と一緒にいるだけでとても楽しそうだった。 日が傾き始めたので、夕食の準備をしてたべた。マノンが捌いた狼の肉も食べてみたが、昨日食べたフレッシュボアの肉と比べると硬くて、あまり美味しくはなかった。イリスも同じ反応だったが、それでもマノンは美味しそうに食べていた。 夜になり、昨日と同じ様に見張りの順番を決め、休むことにした。 「それじゃあ二人共、ゆっくり休んでくれ。」 「わかりました。何かあったら遠慮なく起こしてくださいね。」 「おやすみなさいなのです。」 二人が寝床で横になった。おれは焚き火をつつきながら、星空を眺めた。 静かな夜だ。索敵をかけるが、今日も反応はない。
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