出会いは唐突に

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町まで戻ってくると、ギルドにいき、クエスト達成の報告をした。職員さんに、今回は物が物なので、直接依頼主に届けて欲しいと頼まれた。正直しんどかったが、仕方あるまい。 依頼主は、町の料理人だった。 卵を無事に依頼主に届けると、報酬とは別に、ご飯をご馳走すると言われたので、俺たちはそのままご馳走になることにした。 「今回のクエストはひどい目に逢いましたね。」 「そんなに美味しいのかな、あの卵。貴族や王族がこぞってまた食べたいとか言うんだろ?」 「とてもおいしいですよ。卵だけで作ったはずなのに、濃いバターのような風味と、深いコクがあって、なおかつ舌触りがすごくなめらかなんです。」 そんなに旨いのか。イリスの目がキラキラ輝いている。 「俺も一度は食べてみたいが、また取りにいくのは、きついな。」 「そのうち、食べる機会がありますよ。自分で取りに行くのは、もうゴメンです。」 しばらく歓談しているうちに、料理が運ばれてきた。リックの料理もおいしいが、こうして料理人のご飯を食べるのもたまにはいい。 「今度は、何のクエストを受けますか?報酬がいいものもそうですが、たまには遠出が必要なクエストもどうでしょうか?」 「遠出か。確かにそれも楽しそうだな。遠出となると荷物が多くなるな。やっぱりポーターがいたほうが良いのかな。」 「そうですね、ポーターがいたほうが、安心して遠出できますね。一時的なパーティー募集もいいですが、そろそろ新しい仲間として出迎えたいですよね。…このあとパーティー募集の掲示板でも覗いてみますか?」 「そうだな。戦闘は安定してるから、一度にたくさんのクエストが受けられるようにはしたいな。イリスは仲間にするならどんなやつがいい?」
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