224人が本棚に入れています
本棚に追加
/77ページ
アネモネは、自分の羽を撫でながら、続けた。
「今回は、それをお伝えしたくてお邪魔しました。あなたが、どんな風に行動するかは、あなた次第です。あなたの人生は、あなたが決めることです。」
「どういうことですか?」
「起きればわかることです。あなたは、あなたの信じるものを、信じてください。」
そう言って、アネモネは翼を広げ宙を舞う。
ゆっくりと上昇して、そして見えなくなった。
一人残された俺は、アネモネの言葉を反芻しながら、意識が遠退いて行くのを感じた。
次に目を開けたとき、俺は死んでるのか、生きているのか。
不思議と怖い気持ちはなかった。
脱力感とともに、意識が途絶えた。
最初のコメントを投稿しよう!