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あんなにNGばかり出していたのが嘘のように、彩花は、天性の歌声を俺の声とハーモニーさせ、録音した歌声を聴き、鳥肌がたった。
彩花は天才だ
天才ゆえに不安定で、混乱を起こす。
彩花は俺が受け入れる事で本来の力を発揮させる事ができるのかもしれない。
3時間歌い、BARを出て、タクシーに乗り込む。
俺と離れるのが寂しく思ってくれてるのか、彩花は悲しそうな表情を浮かべていた。
そんな、彩花が愛しかった。
彩花と喧嘩になる原因は、俺が彩花の知らない女にたかられてるのを見て、嫉妬してたからだった。
タクシーから降りる時に、タクシーの運転手に聞こえないように、彩花の耳元で囁く。
「ファン音楽祭の収録が終わるまでは恋人に戻ろうって言っただろ。21時には送って行くから。カバンにノートパソコン入ってるなら家でも仕事できるだろっ」
そして、彩花の手を引き、タクシーを降りた。
タクシーを降り、彩花を家に招く。
片付けが苦手なわけじゃないか、一人暮らしだとついついそのままにしてしまい、多忙なのも片付けられないでいた。
食事は外食がおもで、お弁当などの空はすぐにマンションの備え付けごみ収集場に持って行ったから、ゴミはためてない。
彩花は、唖然としていて、ため息をついてから、片付け始めた。
それをありがたく思いつつ、大学の課題に取り掛かる俺。
片付けを終えた彩花。
目の前のスーパーに買い出しに行って、俺のために手料理を作ってくれた。
懐かし彩花の味に感動し、完食する。
彩花はやっぱり最高の女だ。
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