第5章 時間を共に過ごす side 彩花

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怜斗の生活は、中高一貫校時代に6年間付き合っていたのもあって、お互いが空気みたいに感じて、やらないといけない事をした。 怜斗の傍でだと、執筆の仕事がスムーズににいく。 執筆中不安定になるから、その姿を怜斗に見られたくなくて、怜斗の前ではノートパソコンを開かなかったわたし。 だから、執筆を理由に怜斗と会わなかった 大学は研究がないからかわたしの方が早く終わる。 帰りにスーパーで夕ご飯の材料を買って帰り、すぐに下ごしらえをし、洗濯などの家事を終わらせ、ノートパソコンを開いて執筆に専念する。 午後6時から8時ぐらいに怜斗が帰って来てから料理の仕上げをして、夕ご飯を一緒に食事をする。 そして、片付けをしてからコラボ曲を練習をする。 その後は、先にお風呂を借りて、寝るまでリビングで怜斗の隣でノートパソコンを開いて執筆に専念する。 寝るのは、怜斗が空き部屋に収納付きベッドとシングル布団を即日発送で購入していて、そこを使わせて貰った。 ここまでスムーズに生活ができるなんて思ってなかった。 居心地が良くて、このままの日々が続けばいいのにと思ってしまう自分がいた。 寝る時に怜斗と別々の部屋に入る時、この生活に終わりがある事を思い知る。 わたしは、毎日、怜斗に気づかれないように、涙を流しながら眠りについてた。
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