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「……それが、松下さんの横に行くと、安眠できてしまって……」
どうしてなのか、俺は松下の傍に行くと爆睡してしまうのだ。
「……松下さんが、可哀想すぎますよ。聞いていますか?兄さん!」
新悟は俺の耳を引っ張っていた。
ここは新悟の部屋で、新悟は順調に自分の研究をしている。
俺も新悟に可愛い彼女ができて、結婚しますと言われても、
寂しいが許すだろう。
それは、それ以上に愛していると分かっているからだ。
「愛しているよ、新悟」
「兄さんが言うと、嘘くさいのですよ。でも、愛していますよ。兄さん」
新悟がキスして抱き込んできたが、俺は第二ラウンドをする体力はない。
体力というよりも、かなり眠い。
死んでいるので仕方が無いが、眠る事が本業のような気もしている。
だから、死ぬ事を永眠と呼んだのかもしれない。
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