第五章 君を探すよ ニ

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「甲斐さんと、同じ状況ですか……」  織田は、二度も愛する人を失ってしまうのだろうか。 それは、余りにも悲しすぎる。 『菩薩でしょう、どうにかしようとすれば、何か変わるかもしれないよ』  俺は黒羽の影響もあるのか、少し分かってはいる。 現世は人の世界で、俺が介入してはいけなかったのだ。 「黒羽の影響を受けているのかな、人の世界に介入はしないよ」  俺は高速道路を走ると、家の近くの駅へと向かい、レンタカーを返した。 店から歩き出すと、夕暮れになってしまった。 夕食に間に合わないと封印されてしまうので、少し焦ってきたが、明海は早く歩かない。 俺は明海を抱えようとしたが、重さがありすぎて長く持っていられない。 ジタバタしていると、後から肩を叩かれていた。
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