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下帯一枚になれば、之成のの手が俺の腰を引き寄せた。大人しげな振る舞いに似合わぬ強い力に意外な喜びが押し寄せる。抱かれるならば、乱暴なくらいがちょうどいい。
互いの男が布越しに触れ合った。それは早くも熱を帯び、硬度を増している。
「いいな、アンタ」
舌なめずりをしてみせた。腰の手を払い、素早くしゃがみこむ。はだけた背広の中に、光沢ある革のズボン吊りを見つけて舌打ちをした。外すのも面倒で、無理やりズボンの腰を引き下げると、之成の男を布越しに頬張った。
唾液を存分にたらし、下着の白布を濡らしていく。徐々に膨れ上がる山にわざとらしく舌を這わせると、上目遣いに今夜の相手を見つめた。
今度はおまえの番だといわんばかりに。
「失礼します」
之成が軽々と俺を抱え、いとも簡単にひっくり返す。流れるような所作で俺を組み敷くと、お返しだと言わんばかりに股間に顔を埋めた。
薄い綿の下帯がみるみるうちに濡れて冷たくなっていく。その舌先は意外な程に巧みで、俺の男を早急に養っていった。
「アンタ、そんな、澄ました顔して……とんだ、スキモノじゃないか」
「奥ゆかしい男が、お好みですか?」
息も乱れぬ余裕の返しが小憎らしい。
「んなもん……だれが悦ぶってん……だ……ァ、アアッ……」
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