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甘い喘ぎが溢れ始めた。声は出すのが流儀だ。そのほうが相手もその気を大きく持つというものだ。しかし、意図した以上の嬌声が唇を抜け溢れ出してしまう。
年齢に見合ったと言えばいいものか、その巧者ぶりに目的を忘れそうになる。
「やぁ……もぅ……いいから」
次の順序をねだれば、上品に笑った之成が下帯を乱雑に引き上げた。緩みずらされた前あての脇から、天を向く頭が飛び出す。解放された安心感に、もっとしてくれと自ら股を広げた。
「なんともいやらしい眺めですね」
しなやかな指先が、竿の先端に絡みつく。こちらを焦らすようにゆるゆると揉みしだく動きに、もどかしさが募る。もっと強くしてくれとねだるように腰を上げる。それでも望む刺激を与えられず、気づけば我慢の利かない腰が揺れていた。
「んぁ……もっと、きつく……なぁ」
染みだした淫液を押し戻すかのように、鈴口を押し撫でられる。ぬめりのある指先が筋をなぞり、不意に之成の舌が直接絡みついた。痺れるような感覚に、頭の芯がぼうっとなる。
「あ、あ……それ、イィ……堪んね……アア……ッ」
股に沈む之成の頭を押さえつけ、もっともっととねだるように足を開く。深くに咥えられ、舌全体で吸い上げられる。つま先が数度、引き攣った。
「あ……イキそ……」
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