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助けを求めるように見上げた先には、整った之成の顔。その頬はわずかに上気し、生温かい息が吐きだされている。綺麗に撫でつけられていた髪が乱れ、額に落ちていた。
がむしゃらに腕を伸ばし、着たままの服を強く引き寄せる。
「ンアッ――あぅ……ぅ!」
奥を貫かれ喘ぐ。愉し気な之成に両足を絡ませ、これならどうだと精を搾り取る。端正な顔がわずかに歪んだ。それが妙に愉快だった。
「ハァ……ぁ……アンタも……乱れろよ……」
挑発に、之成の髪をかき混ぜた。
「あなたという人はどこまで……」
之成が力任せに体位を取り返した。即座に抽挿が始まり、それは浅く、深く、時に大きくその肉壁を擦り続ける。
「ッアア……ァアッ!」
堪らず達した俺に構うことなく、容赦のない男が抉る。喘ぎ声は悲鳴に替わり、細くたなびく。飛散したかのように思えた熱が、瞬く間に腹へと集まり、また間髪入れず爆発する。
何度達したのか、わからなくなるころには、もう絶頂が治まらなくなってしまった。男を咥え込んだ淫花は、幾度もその刀身を締め上げ、深く深くへと誘い込む。
「ぃ、やだ! もう……っ……アアッゃあっ」
苦しいまでの快楽の波が全身を飲み込む。頭では逃げ出したいのに、反する肉体はもっと欲しいと貪欲な口を開く。
「まだ、足りないでしょう……?」
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