【3】

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しばらく歩くと、あっという間にお昼の時間となっていた。 英治が「どっかでランチして、今日は帰るか♪」と言い微笑むと、麻美はゆっくりと頷いた。 ファミリーレストランに到着し、喫煙席に座ろうとすると「あのー…未成年の方ですよね?」と店員に言われ、麻美は未成年ではなかったがギクッとした。 英治はその顔に気付き、チラッと店員を見て「わっかりましたぁ♪サーセンねぇ?」と言い、お店を出て駐車場へ行くと車に乗り込んだ。 席に座ると何となく気まずくなり、麻美は英治の顔が見られなかった。 英治が「正直に言いな?本当は何歳なんだ?」と言い、麻美を見つめた。 麻美は「……本当は21です…」とぽつり呟き、俯くとしばらく沈黙が続いた。 「やっぱりな…だと思った。でも何で、また?」と言いながら大きなため息をついて、英治はいつになく真剣な眼差しで麻美を見つめた。 麻美は自分の本名を言い、親の借金の落とし前として、見知らぬ間に両親に風俗に売り飛ばされたことを正直に話すと小刻みに震えながら、涙が止まらなくなり「なので、こんな汚い私になんか優しくしないでください…!」と言うと「麻美は、汚くなんかねぇよ…」と言いながら、麻美を抱き寄せると英治は力強く抱きしめた。 麻美はまたしても号泣すると「麻美、初めて会った日からお前のことが好きだよ。お前と出会えて、俺も毎日が凄ぇ楽しいんだ…癒やされるしな。これからも、この先ずっとお前を守りたい。」と言い、麻美の顔を撫でて優しい顔をしながら涙を拭った。 麻美はその顔にドキドキしていく内に顔を赤らめながら「私も英治さんのことが、好きぃ…」と言い見上げて言うと「お前と、もっと早くに出会いたかったな…」と言い、英治は麻美の顔を近づけキスをした。 唇を離すと「続きはまた今度な?そんとき、たくさん愛してやっから…」と言い、もう一度キスをした。 今度はディープキスをしながら、英治は麻美の舌を絡めたり舌を少し噛んだりしていた。 麻美はドキドキしながら唇を離すと、麻美は泣きながら「私のこと、大切にしてくれてありがとうございます…」と言い顔を赤らめると「同然だろ?麻美は、誰よりも綺麗で美しいよ」と言い、英治は優しく微笑みながら頭を撫でた。
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