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少し落ち着いてきたのか、麻美はお弁当を食べていた。 お弁当屋のおばちゃんとはすっかり仲良くなり、おばちゃんが「あなたみたいな子が、ウチで働いてくれたらいいのに…」と言い、優しく微笑んでいた。 今日はサービスで、ハムカツが入っていた。 麻美は最後にハムカツを食べ、完食をした。 この日は、英治が来ると言っていたからピアスをして待機していた。 英治はあの日からほぼ毎日来てくれたり一緒にお出かけをしていたが、まだセックスはしていなかった。 麻美はもしかして心美みたいなセクシーな女性でもないし美幸みたいにスタイルの良い身体ではないからしてくれないのかと思い、ワンピースを脱いで鏡で身体のチェックをしていると「アリサさん、指名で90分です。お願いします。」とボーイさんが言いに来たから、慌ててワンピースを来てマウスウォッシュと歯磨きをしてから待合室へと向かった。 伽矢がソファに座りながら、ドリンクの緑茶ハイを飲み新聞を読んで待っていた。 内心英治じゃなかったからガッカリしたが、笑顔で「今晩は♪お父さん、お待たせ♪」と小声で言うと「おー。待ってたよ!ささ行こ行こ♪」と嬉しそうな顔をし、手を繋いで部屋へと入って行った。
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