プライド高めな男子大生

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プライド高めな男子大生

「お前、何で俺に話しかけてきたんだ。」 学生で賑わう食堂の喧騒に、かき消されないよう、俺は目の前に座る女にそう声をかけた。 女は、弁当箱を包んだ布の結び目をほどきながら、うーんと目線を下に落として思考を巡らせると、 「興味があったからかな。」 と炭酸水の泡がはじけたみたいに、パッと言葉を放った。 興味、か。 俺は目の前に置かれた、蕎麦が入った丼ぶりに箸の先を突っ込んだ。出来立てのそれは、閉じ込めていた温度を誇示するよう、俺の鼻先に湯気を立てた。 大学の食堂で目の前の女と食事をとるようになってから、もうすぐ1年がたとうとしていた。 最初に声をかけてきたのは、あちらからだった。 俺が1人で黙々と食事をとっていると、この女は周りに空いている席があるにもかかわらず、俺の真ん前の席に腰を下ろした。そしてこう言い放ったのだ。 「いつも1人で食べてるの?」 と。 この言葉になんて返事をしたのか、もう覚えていない。しかし俺はの女に、何だこの失礼な奴はと最悪な印象を抱いたのは覚えている。     
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