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いつの間にかまどろんだ。
夢が夢だと分かる
微かな休息だ。
手を伸ばした先に征司が笑っていた。
僕はその笑顔がとても嬉しかった。
僕に向けられた笑顔は優しく愛おしく
でも僕の憧れのまま凛として――。
征司お兄様。
僕はお兄様を憎めないんだよ。
いや憎みたくないんだ。
分かってるだろ。
本当は何があってもあなたの傍にいたい。
僕の分身。
僕の創造主。
僕にとってあなたは神同然だ。
だけどあなたは完璧じゃない。
だってほら夢の中でしか
ごく自然に笑うことすらできないじゃないか。
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