episode250 愛と愛

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いつの間にかまどろんだ。 夢が夢だと分かる 微かな休息だ。 手を伸ばした先に征司が笑っていた。 僕はその笑顔がとても嬉しかった。 僕に向けられた笑顔は優しく愛おしく でも僕の憧れのまま凛として――。 征司お兄様。 僕はお兄様を憎めないんだよ。 いや憎みたくないんだ。 分かってるだろ。 本当は何があってもあなたの傍にいたい。 僕の分身。 僕の創造主。 僕にとってあなたは神同然だ。 だけどあなたは完璧じゃない。 だってほら夢の中でしか ごく自然に笑うことすらできないじゃないか。
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