episode250 愛と愛

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どうしてと問いかけるより先に 「いつからそこにいたの?なんで起こしてくれなかったのっ……!」 感情のまま僕は声を張り上げていた。 「君が起きるまで待とうかと」 「バカ!あなたは本当にバカだ!」 死んだようだった店内の客たちが 次々に重い頭を持ち上げ僕らを見やる。 「和樹……」 だけどそんなのお構いなしに 「戻ったら戻ったとすぐに言ってくれなくちゃ……!なんでのうのうと僕の寝顔なんか見てんのさ!」 僕はしがみつくように九条さんの手を握り 泣きながら 「バカ……本当に……バカ……」 ついには椅子から崩れ落ちた。
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