episode250 愛と愛

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それでどうなったか——。 僕は引きずられるままいつかの愛の巣へ戻った。 ベッドルームの窓からは皮肉にも 僕が今夜泊まるはずだったヴィラが見える。 「アアッ……どうしてこんなっ……!」 征司は欲望と衝動の入り混じった思春期の頃のように 衣服を剥ぎ取りカーテンさえ開けたまんま僕を裸に剥いた。 「おまえを取り戻すためさ」 抗う僕の両手首を いとも簡単に片手で抑え込み熱い吐息が囁く。 「よく聞け、和樹――ここで再会したのは運命だ」 胸の高鳴りを重ねるように 征司は裸の胸を押し付け僕に覆い被さって言う。 「どれだけおまえが拒もうが、俺たちはほどけない運命なんだ」 征司は様子を見るように 僕の口に己の指を含ませた。 「ンンッ……」 柔らかく唇を愛撫する指先が 固く食いしばっていた僕の歯の隙間を割って 徐々に徐々に口内に侵入してくる。 悩みを抱き続ける心とは裏腹に 正直僕の身体はたったそれだけのことで 「ンッ……クッ……!」 絶頂を迎えそうなほど張り詰めた。
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