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家は無事だったけれど、結局祖母はあの家を離れて、僕たちと同居することになった。
以前よりもぼんやりとした時間が長くなって、悪い口癖のように、「お迎えはまだかしら」とよく言っている。
祖父のアルバムを、僕は勝手に振り返ってみては、そこにはまさしく家族写真のように祖父母のとなりでほほ笑む”こだまちゃん”がいた。
そして、これは僕が結婚して嫁さんと一緒に僕のアルバムを見ていたときだから……祖母も亡くなって何年も経過したある日の出来事だ。とある一枚の写真、あの大木の下で撮影された写真に、僕のとなりで笑顔みせる”こだまちゃん”が居たのだった。
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