アルス・アマトリア4

15/77
前へ
/77ページ
次へ
 思った通り花壇に玲の姿はあったが、拓斗はさっと木陰に身を隠した。  秋也の野郎が傍にいるのだ。  邪魔なんだよ、てめえ。さっさとどっか行きやがれ。  心の中で毒づく拓斗をおいて、二人は何やら話し込んでいるようだった。 「いろんな花の手入れをしているんだな」 「うん。この花はね、特に好き」 「花が咲いていないと解らないな。何だ、それは」 「忘れな草」
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

138人が本棚に入れています
本棚に追加