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「ん、あぁっ。拓斗ぉッ……」
この声は。
玲のこの声は、まさしく情事の真っ只中のものだ。
しかも相手は、あの自分勝手な拓斗だと!?
秋也の頭は一瞬にして沸騰した。
なぜだ。俺には断っておきながら、どうして拓斗と一緒にいるんだ!?
「あぁ。あっ、あっ、あッ、あぁん!」
短い切れ切れの喘ぎと、規則的に肌をたたく音が聞こえる。
扉を挟んですぐ向こうで、今まさに二人は交わっているのだ。
ソファの上でもベッドでもない、冷たく硬い床の上でだ。
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