アルス・アマトリア4

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 執務棟の1階奥に、書庫は設けられていた。  分野別に整理された書類は、一定期間ここで保管されることになっている。  秋也と玲は、祭事関係の書棚のある方へと進んだ。 「半分ずつ手分けして探そうか。その方が早く終わると思うよ。ねえ、秋也。秋也?」  玲は、ぎょっとした。  秋也は書棚の方ではなく、らんらんと光る眼をこちらの方へと向けているのだ。  そして、長い腕と大きな手で抱きすくめ、熱い口づけを求めてきた。
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