空は雲一つない、快晴

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 眩しい空を見上げて子供たちが乗り込んだ飛行機が無事に飛び立ったのを見送ってから、私は帰路を急ぐ。もうすぐ、出張から夫が帰ってくる。  私は深く深呼吸をして、気を抜くとはちきれんばかりになろうとする心臓を必死に落ち着けて家に帰ると、ぱたんと扉を閉める。  今日が、快晴で良かった――  心が自然とほんの少しだけ軽くなる。  普段となにも変わらない家の中が、いつもよりも散らかっているように見えるのは、私の心が緊張しているからだろうか……  抱え込めなくなった緊張を逃がすかのように、私は部屋の片づけを始める――  ほどなくして、扉が再び開いた。  夫が帰ってきたのである。  玄関から差し込む光、窓から差し込む光は、どれも眩しい――私の心の闇を、少しだけ照らしてくれる。  さあ、これから私の戦争が始めるのだ。女としての、戦争が……。
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