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「それで………何でここで迷ってたんだ?」
そこから聞くんだ。と思いつつ、答える。
「初めてこの世界に来て、ありがちなファンタジー世界だと思ったから、何かおいしい転生フラグないかと思ってふらついてたら、いつの間にか5日経ってた」
まあ、こいつは見た感じ警戒心が強そうだし。
なにより、ひとりでもオレの素性を知っておいてもらった方が便利かなって思ったのもある。もし、オレに関して何かヤバイ情報が漏れたとしても、助けてくれそうじゃん。
あと、こういうときの第一遭遇異世界人って、人類最強な確率高いしな。
「ファンタジー世界?転生フラグ?とやらはわからないが、嘘は言ってないよな?」
「言ってない」
すると、考える素振りを見せる男性。きっと、嘘か真か考えているのだと思う。
少し経ち、ふと顔をあげると、オレの目を見つめて言った。
「これからよろしくな。──俺はジラント=ティースチャ。ジランと呼んでくれ」
何故かは知らないが、多少は信用して貰えるらしい。
「オレは春原蒼。──ソウと呼んでいいよ」
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