王都にて 1

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ジランの教師みたいな説明も終わったし、測りますか! 両手で水晶を握って……。 「数値出ました!」 「お、すごいな。魔力量がMAX超えてるぞ」 「属性もスクロールしないと見れないですね…」 現代のスマホで漫画読むノリで人の属性読まないで…。 「あ、封印アリだって」 「属性の一部が古代語で書かれてるぞ」 「ワタシ読めますよ。………古代魔法、禁忌魔法って書いてあります」 「「こいつ、チートだ……」」 ふたり息を合わせて言った。 さっきの言い合いといい、喧嘩するほど仲がいい、というものだろうか。 しかしまあ、一応世界に変革をもたらす魂の依り(よりしろ)だし、その後はなんか神様のもとで働く予定だったらしいし、チートじゃなきゃヤバイでしょ。 つか、封印ってなんだろう。 下手に扱うと駄目な代物が封印されてるのはわかるけど……。 今は気にしないでおこう。 「チートなので、ランク上げときますか?」 「でも、こいつ魔法知らないぞ」 「そうなんですか!?───痛ったぁ!!」 勢いよくオレの方を向いたネノ。 勢いつけすぎて首から変な音がしたんだけど、大丈夫かな? 「………ヒール」 ジランがそう唱えると淡い光がネノの首から光り、消えたと思ったら、ネノが首をゆっくりとまわしていた。 「治りました!ありがとうございます」 「いつもやるんだから気を付けろよ……」 意外とどじっ子なのかな?
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