王都にて魔法を習う

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和室に入り、座布団に正座で座ると、あねりんはパチンと指を鳴らし、温かい緑茶が入った湯飲みと和菓子を出してくれた。 「久しぶりの緑茶だ!」 そう声に出すと、早速飲む。 「はぁ……。美味しい」 思わずそんな声が漏れてしまった。 「それは良かったです」 にこりと微笑んでからゆっくりとお茶を飲むあねりん。 先程までの鬼畜な訓練など忘れて、ゆっくりと(くつろ)いでいると、あねりんは手に持っていた湯飲みを置き、真剣な顔になった。 それにつられてオレも気を引き締める。 「僕が……異世界。蒼がいた地球の日本に住んでいたことはなんとなく知っていますよね?」 「それはまあ、『王道ファンタジー』なんて発言してたから……。オレの他にいたなんて意外だよ」 本当にそうだよ。 訓練中にそんな発言したからびっくりしたけど、走らなきゃヤバイと思ったから走り続けてただけでその実、物凄く気になってたんだから。 「僕の過去について、聞きたいですか?」 「そりゃあまあ、勿論(もちろん)です」 「そうですか……。ならまずどこから話しましょう」 あねりんは懐かしむような顔をしながらお茶を口に含むと、ゆっくりと話始めた。
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